2011年2月についに女性の方から稽古見学希望のメールが届きました。
おおやったー!と、しろれさと二人で喜んだことを覚えています。
早速、見学歓迎の旨の返事のメールを送りました。
その時に先ほどの懸念事項のことも書き添えました。
「実は、去年末にATとしては波乱がありまして、それでそのことを活動記録に書いたんですけれど、読まれましたでしょうか?結構大事なことが書いてあり、あなたの参加意志にも影響することですので、ちゃんと読んでいただいて、それでも稽古見学してみたいということであれば改めてご連絡ください」と。
幸いなことに再び彼女からメールが来て、「活動記録は読みましたが、未知の世界のことで、わたしとしては何も言うことはできません。でもみんなで一生懸命やっていたのだなとは思いました」と書いてあり、やはり稽古見学を希望しますということでした。
わたしとしろれさはまずはほっとしました。そして、稽古見学のご案内を改めてしたのでした。
2011年2月2回目の稽古は、久しぶりに、3人参加の稽古となりました。
ATの稽古見学は、基本、体験参加してもらうことにしていますので、彼女にも、発声法を教えたり、おそらく即興も混ざってやってもらったかと思います。
また先に述べたようにその時やっていた『肝心なこと』の二人芝居をみてもらって、気づいたことなども指摘してもらったりしました。
あっという間に稽古は終わり(稽古はいつもあっという間に終わります)、その後は、3人で食事会をしました。
わたしがお酒を飲まないこともあり、他の2人が女性でもあったので、最寄りのファミレス(確かサイゼリアだったかと思います)で食事をしました。
食事をしながらいろいろ話しましたが、彼女は、お芝居のことは以前から関心があって、でもやるのは生まれて初めてで、自分にお芝居なんてできるのか、全然自信がないと言っていました。
それでわたしが「でも舞台は立ちたいでしょう?」というと、それも彼女は、「いや、舞台に立ちたいかどうかもわからない」、と答えていて、ああまだ、ほんとに手探りで、でも思い切って稽古に来てくれたんだなあと感じました。
多くの参加希望者は、初めから舞台には立ってみたいと言います。彼女は、ただ興味はあるので活動には参加したい、ということでした。
それで、ひとしきり、話をした後で、もうひとつの懸念事項、わたしとしろれさが交際していることも話しました(しろれさとは稽古の前日に話し合って、やはり彼女にはそのこともきちんと伝えた方がいいだろうと結論していました)。
「実は、ぼくとしろれさは付き合っているのですよ。で、そんな中で、仲間に加わるというのはだいじょうぶですか?抵抗ない?」。
彼女は、「ああ、それは見ていたら大体わかりました。でもそれは気にはなりません」ということでした。
そこでわたしたちはほっとしました。
それで、「では、家に帰って、ゆっくり考えてみてください、それで次回の稽古も参加するかどうかお返事くださいね。
もしあなたが参加してくれたら、もちろん、ぼくたちはとてもうれしいです」。こうして久しぶりの3人でやる稽古は終わったのでした。
後日、再び彼女から連絡がきました。そして次回の稽古も参加しますとの意思を伝えてくれました。
すぐにしろれさにも伝え、再び二人で、やったー!と喜びました。
こうしてATとしては難関だと思われていた3人目のメンバーが決まったのです。
彼女のニックネームは「みほ」。
彼女は2012年のAT第三回公演で大活躍することになるのです。